bloc:99年目の救急法 〜赤十字救急法講習のあゆみ〜


11/4(火)→2026/3/26(木)
99年目の救急法 〜赤十字救急法講習のあゆみ〜
@関東【赤十字情報プラザ】
open 10:00 / close 16:30

12時30分〜13時30分は休み
【休館日】金・土・日・月曜日、国民の祝日、年末年始、創立記念日(5/1)
※全て予約が必要です
※展示見学:最大20人、30分以内
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昔も今も、人は、死の淵から命を引き戻したいと願ってきました。
紀元前には既に、出血死から命をまもるため、手足の大出血部位付近を押さえ、布や縄で縛りました。1744年の英国では、呼吸も脈もなく横たわる炭鉱労働者の口に、医師が直接口をつけて息を吹き込んでみたら生き返ったという事例が、世間を驚かせました。
1887(明治20)年の日本では、帝国大学医学生が、おぼれてから数時間放置された学生を救えなかった悔しさから、ドイツ軍医による教科書『普通救急新法』を日本語に訳しました。「救急法」が、日本の人々の前に現れた瞬間です。
同年、日本赤十字社の「篤志看護婦人会」が発足し、戦時救護のために「救急法」を含む看護などの知識と実技を自主的に学ぶようになります。1890(明治23)年には、日赤は、戦時のための「救護員(主に看護師)」養成を開始。その養成科目の中に、必ず「救急法」を含みました。
その後日赤は、戦争や災害救護のノウハウの一部を一般市民にも共有することによって、より多くの命を救おうと、動き出します。国際赤十字の動向に沿う形で、「衛生講習会」(救急法を含む)事業を開始することを1926(大正15)年12月23日に通知。2025(令和7)年、99年目を迎えました。
今の日本では、119番通報すれば救急車が来て、病院に行けば治療が受けられます。しかし、事故や災害などが発生してから救急車が来るまでの間、何もしなければ、刻一刻と命を引き戻すチャンスは失われます。そんなとき、そばにいる人が手を差しのべ、正しく救助することが、救命やその後の回復に大きく影響することは、昔も今も変わりません。
さらに世界に目を向ければ、戦争や紛争、激甚化する災害など、救急法が必要とされる場面は増えています。赤十字救急法は、人道に基づき、差別なく中立・公平の原則に従って命を救おうとするボランティアの貢献(奉仕)によって世界の隅々に広がっています。
「とっさのとき、誰もが救い、救われる」ために
赤十字救急(きゅうきゅう)法の99年をふりかえります。


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