bloc:美濃のキリシタン 秘められた祈りの証し
11/21(金)→12/21(日)
美濃のキリシタン 秘められた祈りの証し
@関東【早稲田大学歴史館】
open 10:00 / close 17:00
休館日:水曜日
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日本のキリスト教は、宣教師フランシスコ・ザビエルによって信仰の種が蒔かれことを端緒とします。美濃地方においては織田信長やその子・信忠など為政者の庇護下に広くさかえ、その当時、各地に多くの信者──キリシタン──が生まれました。間もなく突入した禁教の時代からは、全国的に徹底的な監視・摘発が行われるようになり、特に寛文年間(1661-1673)の「濃尾崩れ」と呼ばれる大検挙は一帯の地域を大きく揺るがすものでした。しかし、こうした状況下でも可児・加茂地域をはじめとした美濃にも少なからず信者が存在し、確かな祈りの灯を守り伝えていたことは、今も各地に伝わるさまざまな資料や伝承によって知ることができます。
元治2(1865)年、長崎・浦上村の潜伏キリシタンが大浦天主堂の神父に信仰を表明したという「信徒発見」から今年で160年。日本キリスト教史上で奇跡とされるこの出来事を契機としたキリシタンの国際的な問題には、早稲田大学の創設者・大隈重信(1838-1922)が深く関わったことでも知られています。
この展覧会ではキリスト教伝来から明治期までの展開をたどりながら、残されたさまざまな”証し”を手がかりとして、美濃に息づく多様な信仰のかたちを紐解いていきます。地域のキリシタンの歴史を深く見つめ、祈りを捧げた人々の姿とその思いについて考えるきっかけになれば幸いです。