bloc:ドーミエ、どう見える?―19世紀フランスの社会諷刺
6/20(金)→9/21(日)
ドーミエ、どう見える?―19世紀フランスの社会諷刺
@関東【町田市立国際版画美術館〈常設展示室〉】
open 10:00 / close 17:30
火 〜 金:午前10時〜午後5時
土・日・祝:午前10時〜午後5時30分
【休館日】月曜日
ただし7月21日(月)、8月11日(月)、9月15日(月)は開館し、翌火曜日は休館
===============
オノレ・ドーミエ(1808-1879)は、独自のユーモアで19世紀フランスの社会を描き出した画家です。家族を養うために12歳から役人の使い走りや書店の店員として働き始めたドーミエは、仕事のかたわらで絵画を学び、当時最新の印刷技術だったリトグラフで新聞の挿絵を手がけるようになりました。1830年代には、国王ルイ=フィリップと腐敗した王政政治の諷刺画で注目を集めるも、検閲の強化により1835年以降は社会風俗の諷刺に転向。名もなき市民の生活などをテーマに、日刊諷刺新聞『ル・シャリヴァリ』に4000点以上の絵を提供しました。
当館は2024年度に武蔵野美術大学名誉教授で彫刻家の田中栄作氏より、19-20世紀フランスの版画・雑誌265点を受贈しました。本展では新収蔵のドーミエ作品を中心に、同じく『ル・シャリヴァリ』で人気を博したポール・ガヴァルニ(1804–1866)の女性画や、当時のパリの景観図をあわせて展示します。
本展で紹介する作品は、水泳や鉄道旅行といったレジャーから、ジェンダーによる差別意識、万国博覧会とオーバーツーリズム、戦争まで、現代にも繋がるテーマを内包しています。200年後を生きる私たちの目に、ドーミエたちが描いた社会はどう見えるでしょうか?時代を超えたユーモアと深い洞察に満ちた諷刺の世界をお楽しみください。