bloc:エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し


2018/10/6(土)→2019/1/14(月)
エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し
@東京【東京都庭園美術館
open 10:00 / close 18:00

両大戦間期のフランスに花開いたアール・デコ。この時期に盛んとなった非ヨーロッパ圏の文化・美術との出会いは、アール・デコの美意識と造形に大きな影響を与えました。1909年の登場から、瞬く間にパリを席巻したロシア・バレエと1925年にアメリカから渡り、時代のアイコンとなったダンサー、ジョセフィン・ベーカー、1922年のツタンカーメン王墓の発見、自動車メーカーのシトロエンが行ったアフリカ縦断プロジェクト「クロワジエール・ノワール」とアジア横断プロジェクト「クロワジエール・ジョーヌ」、そして1931年開催のパリ国際植民地博覧会など。様々なトピックが、両大戦間期のパリを賑わせました。
この時代に美術家/デザイナーたちは遠い地のどのような造形に注目したのでしょうか。いち早くその価値に目を向けたのはファッションの分野でした。パリ随一のファッション・デザイナーであったジャック・ドゥーセは、ピカソら前衛美術家たちのパトロンでしたが、同時にアフリカ美術の造形にも革新的価値を見いだしました。ポール・ポワレは中近東風の衣装による夜会「千二夜」を開くなど、その非日常性に着目し、色彩やスタイルの刷新につなげました。ジャポニスム、あるいはより広くアジアへの関心は、あらたにモダニティーへの触媒として、再解釈されました。そこには、建築家で、デザイナーのアイリーン・グレイや装飾美術家ジャン・デュナンらに漆を教えた菅原精造や象牙彫刻家ウジェニー・オキンら日本人美術家の存在もありました。
展覧会では、アフリカやアジアに取材したダイナミックな絵画、彫刻を含め、30年代美術館、装飾美術館、モビリエ・ナショナルなど、フランスの美術館所蔵の国内初公開作品を中心にした約85点を紹介します。


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